僕と失った青春

自己紹介でも記述した通り、僕には恋人がいる。

数年前に付き合い始めた。初めての彼女だ。だけどその話はまた別の機会にして、今回は僕の青春について記そうと思う。

 

中高、いわゆる一般的に「青春」と呼ばれる時期、全くもって「モテモテライフ」と言われる青春は全く送ってないが、ありがたい事に僕の事を気に入ってくれる変わり者の異性の人は時々いた。

 

「なんだよ、リア充自慢かよ」と思ってここで読むのを辞めるのは辞めてほしい。結論社会人になるまで彼女は一度もできなかったし、ここで話したいのは全くもってそういう話ではなくて、自分にとってあまり他人に知られたくないような話だ。

 

直接告白された事はなかったけど、自分に自信のある女性はこちら側に強くアプローチしたし、そうじゃない人は周りが茶化したりしてて何となく気付いた。

 

「そんなのお前が勝手に一方的に勘違いしてるだけで、お前の事なんか誰も好いてない。」と言われれば反論の余地がないが、そういう意見は一旦置いといてほしい。

 

話が逸れたがそういった女性に対して、僕がどういった態度をとっていたかというと何と『スルー』だった。

 

今考えればなんて失礼な事なんだとい思うし、「お前は何様なんだ」という話だろう。

 

ただこれにはもちろん理由がある。

僕がその女性に対して良く思ってないから「スルー」していた訳ではない。

むしろめちゃくちゃ付き合いたかった。

 

ではなぜか。シンプルに「どうしていいのかわからなかった」が答えになる。それと勇気がなかったのだろう。それ故にそんな態度をとってしまったのだ。しかも一回ではない。

 

そんな態度をとっているうちにもちろん相手の好意なんかは無いものになってくる。

 

そんなこんなで僕の青春は過ぎていったのが、一つ忘れられない出来事がある。

 

高校時代、僕には好きな娘がいた。

あまりクラスで目立つ感じではなかったが、独特の雰囲気があり、綺麗な女性だったかに思う。

 

直接喋った事はなかったが、相思相愛だったかのように思う。これも勘違いだと言われればどうしようもないが、僕にはそう感じた。

 

ただ何もアクションを起こさずただただ時間だけが過ぎていった。積極的な人からしたら理解できないかもしれないが、どうしていいのかわからなかったし、わかっても勇気がなかったと思う。理解できないかもしれないが、世の中には色々な人がいると思って読んでほしい。

 

 

そして高校最後の日を迎え、教室から出る時、彼女は僕の方を見ていた。

 

「お前は私に何もせず、これで終わるのか。」

 

言葉が無いが、そんな目をしていたように思えた。

怒りの様な、呆れの様な、軽蔑の様な、そんな目で僕を見ていた。

 

僕はその目、その表情を忘れる事はできない。

 

 

今の彼女とはうまくいってると思う。

今まで会った人の中で一番一緒にいて楽しいし、自分にとってこの人以上の人はいないかもしれないと思うし、運命の様にも思える。もちろん浮気もした事ない。

 

もし先述の女性と付き合ってたら今の彼女とも出会ってない可能性だって多いにある。

 

でも当時の光景が脳裏に焼き付いて消えない。

 

もし街中で目の前にその女性がいたらどうするだろうかと時々考える。

自分でもわからない。今は別の恋人がいるし、気付かないふりをするのが一番だろうが、そうすると高校当時の自分と何も変わってないのではと、自分に更に嫌気が増すように思える。

 

 

ならその場で謝罪するのか。今更そんな事するのもただただ変質者の様な感じがする。

 

「話がしたい」と言って近所の喫茶店にでも行けばそれは浮気なのだろうか。そもそも断られるだろうが。

 

もし学生の方でこれを読んでいる人がいるなら、後悔しないような学生生活を送ってほしい。

 

どうすればこの過去と決別できるのか。

 

自分にも分からない。